山の神に捧げられし供犠の娘、その末路・下
2
青年は酔っていた。友達と飲みに行った時に、女の子のナンパに成功したのだ。
酒を飲みながら、カラオケをした。
終わった後は友人達と別れた。後はそれぞれ女の子とよろしくするだけ。
この後の楽しみを思い、青年は上機嫌だった。
「行こうか」
そういって青年は隣の女の子に話しかけた。
彼が目をつけた女の子は綺麗な子だった。普通に考えたらこんなナンパに引っかかるとは思えない、どこか浮世離れした、人外めいた美しさの少女だった。
女の子は黒く長い髪をしていて、時代がかったデザインの赤い色のケープを羽織っていた。
身長も低く、せいぜい中学生ぐらいにしか見えないのが気になったが――酒に酔った脳の判断力の低下と、早く性的欲求を発散させたいという興奮と衝動性が勝って、警戒心を脇に追いやった。
男は馴れ馴れしく、少女の肩に手をやった。
「……っ」
肩に手を置かれて彼女が身を竦ませる。人馴れしていない小動物を思わせる挙動が可憐な外見の少女に人間味を持たせていた。
まだ少女といっていいほどの齢に見えたが、そんな女がこんな夜中まで男に付き合うわけがない。
大人しい子には強引に迫るぐらいが丁度いい。どうせ相手は受身の姿勢なのだから、主導権を握ってしまえばいうことを聞いてくれる。自分を主張するのが苦手なのを理由に、何でも受け入れるのがいい女だと思っているのだ。ただ単に都合のいい女扱いされているにも関わらずだ。手軽にヤるにはそのほうが都合がいいのだが、内気な女は遊びだというのを理解せず一回寝たぐらいで彼女面をしてくることが多いので面倒くさいのが難だが。所詮は行きずりの関係だし面倒ならバックレることもできるだろう。美人だし具合がよかったらセフレにするのもやぶさかではないが。
歩き続けて――繁華街を抜けた。
この街は駅を中心に栄えていて、そこから遠ざかるほど、住宅街が多くなり――もう少し歩くと開発していない宅地や田畑といった開けた土地が目立つ。
「……………………」
ホテルに行く筈だったのに、いつの間にか遠ざかっていた。坂を登って山のほうへ向かっていた。どうやら相当酔っていたらしい。
「…………」
にもかかわらず、少女は男を静止したり異論を唱えるわけでもなく無言で連れ添っていた。ここが見知った土地であるかのように。地元民なのかもしれない。
男の酔った視界の中で――どこか粘ついて見える光沢の月が空に浮かんでいた。
「まあ、ここでいいか」
「え…………」
男はあっさりそういうと詮無き考えをやめる。少女の手を引き、道路の脇にある雑木林の中に分け入った。街灯の明かりが遠くなる。
そこは既に夜の闇の中だった。
少女の肩に手をやり、立ち木にその背を押し付けた。
「……あっ……!」
怯えたように少女が縮こまったので、男は笑いかける。
「いいでしょ」
男が笑い口角を釣り上げる。それはただその場を凌げればいい軽薄で誠実さのない笑顔だった。
「…………あ、あの、だめです……私といると……」
泣きそうな様子で、少女は男の行為を静止する。
それは少女にとってはそうせざるをえない必然性のある拒絶だったが――性欲に昂ぶった男にとっては無粋な行為に他ならなかった。
「…………」
構わず男は少女の小ぶりな作りの顎に手をかけた。
無理やり顔を上げさせ、その唇を奪う。
「――っ!?」
驚きに目を見開く少女。
構わず男は少女の頬を掴んで無理やり口を開かせ、舌を捩じ込んで少女の口内を蹂躙していった。
「んっ……!? んん――っ……!!」
呻き声を上げる少女に構わず、舌を絡め、歯の裏側まで丹念に舐め、隅々まで嬲る。
抗うように小さな手が男の胸板を押すが動かず、無力だった。
男の酒を飲んだ後の臭気に満ちた煙草のヤニ臭さも交じる息を、少女は至近距離でもろに吸い込んでしまう。
「ん――っ……! んうぅ、うっ……ふ――!」
男は小柄な少女の後ろ頭を掴んで首を仰け反らさせながら、口内で舌を嬲り蛞蝓の交尾のように敏感な粘膜同士を絡めた。そして舌に唾液を伝わせて――少女の口内に己の唾液をたっぷりと注ぎ込む。
「ん……っ! んぐっ……っ……んう…………」
噎せないよう少女は注がれた唾液を飲み込まざるをえなかった。少女の喉が音を上げて男の唾液を飲み込んだのを確認するとようやく口を離す。
「ぷはっ……はぁ……はあ……」
まるでこれが初めてのキスだったとでもいうように少女は涙目になりショックを受けた様子だったが、反対に男は愉快な気分になっていた。
無理やりするのは本来男の趣味ではなかった。こうした行為を受け入れる、遊び慣れた女のほうが面倒がないからだ。
だが――この少女を見ていると、何故か『彼女はそういう存在だから手酷く扱っても構わない』というような気分になり、自分の中の粗暴な衝動に歯止めが効かなくなるのだった。まるで自分の中から理性や自制心といったものが消え失せてしまったようだった。
人の道徳や倫理というものは『そうするのは可哀想だ』という感情的な共感以外にも、それを犯した場合に社会的な制裁を受けるという認識による理性の抑止によって成り立っている。感情か理性かどちらかの抑止が働かない、そうなっても構わないという精神状態、あるいはそれをしても咎められることがないと世界がそうなっていた場合は、人は驚くほど残酷になれる。
――本当は期待しているくせに、貞淑ぶる少女を手酷い方法で犯して自分の淫乱さをわからせてやりたいと男は獣性を滾らせながら思った。
服越しに、少女の胸を掴む。
「あっ……!?」
いきなり胸を触られて驚く少女。気にせずさわさわと表面を撫でるように手を動かす。
「ブラ、つけてないんだね」
「……っ……」
男の指摘の通り少女は下着をつけていなかった。少女の衣服は厚手だったが、ささやかな胸の頂点が尖り布地越しに盛り上がった場所を伝えていた。その場所に狙いを定めて指でなぞる。
「っ……あ……!」呻く少女。
少女の胸の頂点にある乳首は硬く尖り、布地越しにも伝わる感触で男にその位置を知らしめていた。男の指先がくりくりと乳首の周りを円を描くように弄ぶ。
「あっ――ふあ……っ!?」
そうして焦らした後――コリコリと指で引っ掻く動きをする。
「……あンっ……! んっ、あっ……!」
びくびくと男の責めに敏感に少女は反応し、鼻にかかった甘い声を漏らす。
可愛らしくも淫蕩な色の混じる声は、既に女のものだった。
乳房が小ぶりなのは残念だが、感度は良いようだった。少女の身体の小ささもあり普段はできないロリと致しているような気分になるのは悪くなかった。
「ふあ――っ、ああっ……!?」
ぎゅっと胸を掴むと、ぷくりと硬くなった乳首が布越しでもわかるように浮き上がった。淫靡極まりない乳首をそのまま指でくりくりと弄り倒す。
「うう――っ、あ、あン……っ!」
少女が呻きながら、瞳を揺らした。もじもじと腰を揺らした。
「あ……っ……!?」
男の手が少女の長いスカートを捲り上げ、その中に手を入れて尻臀を弄んだ。小さく丸みのある尻肉に、すべすべとした滑らかな肌の感触が伝わる。それゆえに違和感があった。
「何、君ノーブラでノーパンなの? はは、すごいね。やる気マンマンじゃん。こんなちっちゃくて可愛いのにこんなにも変態だなんて」
「……っ……!」
そう指摘すると少女は羞恥で顔を真っ赤に染める。
その反応だけを見れば初々しいのだが、実際に下着をつけていないという事実に、男はひどく意地の悪い気分になった。
女はビッチだと思われるのを嫌って自分の性欲を素直に認めないことが多い。この少女もその類なのだろう。
だがこうして男について来ながら、そしてこんなやる気満々の格好をしていながら、それはないんじゃないかと思う。嫌よ嫌よもというやつだろう。
「ほら、スカート手に持って?」
男が分厚いスカートの裾を捲くりあげて少女の手に持たせる。
「あっ、う……」
そういわれると少女は拒めない。言われた通りに、従順にスカートを自らたくし上げる。
だが次の瞬間――ようやく異常を認めて、男の動きが止まる。
「…………」
男が驚いたのには理由がある。
それは少女の股間から肉が飛び出していたからだ。一瞬、少女が男で陰茎なのかと思ったが違っていた。それは膣穴より飛び出した子宮の肉だった。
「君……それは……」
「……っ……」
男の惑いに、少女が肩と唇を戦慄かせた後、声を絞り出す。
「わ、私はこうだから……もう…………」
涙目になり羞恥に震えながら、言葉を紡ぎ出す少女。
――自分は異常だからこれ以上はダメだ、という少女。
「……」
男は神妙な顔になった。
「大丈夫……」
そういって、男は少女の背に腕を回し――胸に抱く。
「え……」
男の行動に少女は唖然とする。
「身体のこと、コンプレックスに思ってたんだね」
「あ……」
――違う、のに。それもあるが、それだけではないのだ。だけど、この人に自分のことをどう説明すればいいのかわからない。
「…………」
しかし不覚にも――久々に味わう人の温もりに少女は言葉を詰まらせて、男の腕の中で縮こまるしかなかった。
「大丈夫……」
男はそういって少女の頭を優しげに撫でる。
「君が子宮飛び出すほどヤリまくってる変態さんでもちゃんと可愛がってあげるから」
「え……?」
驚きで男を見る少女。
だが――少女を見る男の目は既に正気ではなかった。
「……あ…………」
少女の中に――絶望が生まれる。
――この人は、もう……
「大丈夫、大丈夫。子宮出てるぐらい平気だって」
少女の諦観と絶望に気付いていない調子で男は明るく笑うと――
たくし上げた少女のスカートの下に手をやり、あろうことか飛び出た子宮肉を弄り始めたのだ。
「あっ、ああぁぁぁあぁ――!?」
敏感な性器を弄ばれて悲鳴を上げる少女。
分泌された粘液を塗り拡げられながら子宮を撫でられて、かあっと熱くなり自制が効かなくなる少女の身体。
「そういえばさ、子宮飛び出てもヤれるって聞いたことあるわ。ちんぽ入れると咥え込んで気持ちいいとか」
男は情報源も正確さも不明瞭な情報を記憶の中から手繰り寄せていた。
子宮の構造上ウテルスセックスは現実には不可能なものだと聞いていたが、だが現実にこうして少女の子宮は飛び出している。なら、できるかもしれない――と。
可憐な少女だと思ったのにとんだ地雷案件だと思ったが、普通の女にはできないことを楽しめるかもしれないと、好奇心を掻き立てられた。
狂気に陥り精神の箍が外れた男は性欲への貪欲さが増してしまったようだった。
「ほら見て。子宮の中に指咥えちゃってる。こんなになるまでエッチなことしちゃったんだねえ」
「あっ、ああ――あぁ……!?」
ずぼずぼと男の手指が少女の飛び出た子宮の口に挿入されて出入りする。その刺激を堪えるように少女は思わずぎゅっと目を瞑る。
「ひっ……ひい――っ!!」
耐えようとしても、がくがくと膝が揺れた。分泌された愛液がだらだらと男の手を汚し、手首まで伝わせた。
「はは、すっごく濡れてる。やーらしー」
男は少女を抱き竦めながら、膣に挿入した手とは反対の手で少女の胸を弄り回した。
「あっ――だめ……も……」
ゾクゾクとしたものが少女の尾てい骨から背筋へと抜けていく。
「イキそう? イキそうなら言って?」
男は少女の小さな耳に口を寄せてちろちろと舌先で耳たぶを舐めながら、指で子宮肉を弄んだ。一気に少女の身体の背骨から脳にかけて電流が走って、視界が白じんだ。
「もう……だめ……です……! いっ、イク……ぅあ――あああぁぁあ……っ!」
達すると同時に、ぷしゃあと少女は股間から潮を吹き出した。
「あっ、だめ……だめ……も、弄っちゃ……あああぁ……!?」
達してもなお男の指は少女の子宮肉に挿入されたままで、さらにもう一方の手で外側から肉を掴んで捏ね回してくる。絶頂を迎えてもなお刺激を与えられ続けて、快楽の深度が深まる。
「あぁ――ああああぁぁあ――っ……!!」
堪らず少女は腰を突き出して、じょろじょろと尿を漏らしてしまう。
二人共立ったまま手マンをする体勢で、おしっこをするための体勢ではなかったために、噴出した尿が少女の太ももと脚を派手に汚した。靴の中まで水浸しになる。
「うわあ……すげえ漏らしたなあ……」
身体の構造上女は尿管が短いため尿漏れしやすくなっているが、調教済の少女の身体は尿道口も拡張されてしまっており常人よりも失禁しやすくなっていた。
「あ……あぁ……」
絶頂の衝撃に腰が抜けて、ずるずると地面にへたり込む少女。
だが――休む暇はなかった。
「ほら、君の弄ってあげたんだからさ、今度はこっちの舐めて?」
男が自分のズボンをくつろげると、俯く少女の前に自らの陰茎を突き出したからだ。
「うっ……あ……」
少女のすぐ目と鼻の先に突きつけられた男根。
男は経験が多いのだろう。肉棹の表皮は濃く色素沈着していて、竿が反り立って太い血管が浮いていた。見るからに雌を犯せる悦びに満ち、興奮で熱せられて獣じみた雄の臭いを立たせていた。
――こんなものを舐めるなんて……
性器を口に含むことに抵抗のある女は多い。
だが――噎せ返るような生々しい性の匂い――それもまた人の匂いであることに変わらず、少なからず少女の情欲を刺激してしまった。
「ほら、ね?」
そういって男が少女の唇に赤い陰茎の先端をくっつけた。少女の艶やかな桜色の唇が、男の生々しい肉色の亀頭に触れてキスをしてしまう。結婚式で交わされる誓いのキスの醜悪なパロディのように、或いは奴隷に押される焼印のように、少女の唇に男の陰茎が押し当てられてしまう。
「あ…………う……」
嫌悪しなければならないのに――おずおずといった様子ながら少女がその口を開いた。
「ふっ、んむっ……ちゅ……」
先端にキスを落として、小さな口の中に喰んだ。
「ふっ――んっ……ん……」
口内で舌を伸ばし、従順に舐め出す。
小さな手が溢れ出た先走りと唾液の混じった液を竿全体に塗り伸ばしていき、上下に擦った。
「ちっちゃい手だねえ、子供みたい」
少女の手は小さく、男の太い肉竿を指で作った輪の中に入れることができないので、両手を使って擦る。
「ん――ふっ……んちゅっ、んじゅ……んんっ……!」
一生懸命竿を擦りながら、先端を吸い上げ、舌で舐める。口内に溜まった唾液が男の先走り液と混じり、口の中が酷い味と雄の匂いで満たされる。
「こういうことするぐらいだから好きものだと思ってたけど、下手クソだな」
「ごめ……なさい……」
謝る少女。少女の口は小さく、男の物を咥えきれていない。一方的に犯されるばかりだった少女はこうした手管を磨けるだけの経験をあまり持っていなかった。
「いいよ。もっと咥えてくれたらね」
男は笑うと、少女の後ろ頭を掴んで己の腰を押し当てた。
「おっ……! ごっ……!?」
喉奥に男のモノを突っ込まれて呻く少女。そのままぐりぐりと食道をこじ開けるように、ペニスの先端が押し込まれる。
「君のお口ちっちゃくて全部入りきらないからね。
だから奥まで突っ込んであげるね。喉奥拡げるから噛んじゃダメだよー噛んだら殴るからね」
「お゛おっ、ごっ……!? ごっ、かっ……ぼおォっ――!」
男がピストンを始めたので、少女が嘔吐きながら悲鳴を上げる。
喉奥の食道を抉じ開けるほどまでに男の砲身を突っ込まれて、外から見ても少女の喉の辺りが内側から押し上げられて膨らんでいた。
「がっ……ごっ! お゛……お……ごっ……!」
男が少女の口腔をオナホールのように扱いながら犯していく。出っ張った雁首が上顎を引っかく度に吐き気を催した。
今まで散々喉奥にまで触手を咥え込まされ拡げられた経験ゆえに、少女の喉は男のものを咥えられるほど開くようになっていたが――それでも苦痛で鼻汁が滴り鼻と気道を塞がれて息ができず酸欠で意識が飛びそうになっていく。
「お゛ぼ゛っ……ごっ……!! がっ……! ご……っ!」
男の黒々とした陰毛の生えた股間が少女の秀麗な顔に当たる。少女の鼻腔に濃密な男の陰部の臭いを吸わされ、男に腰を打ち付けられる度に小さな顎に陰嚢がびたびたと当たった。それは上等な絵画をザーメンを拭くティッシュに使うような冒涜的で粗暴さの漂う少女の扱い方だった。
「ご、げ、え゛、え゛……っ!! げっ……え゛っ……!」
蛙が轢き潰されるような声と共に嘔吐反射が起きて、ビクビクと少女の横隔膜が痙攣した。胃液がせり上がって喉を焼いた。
――苦しい……辛い……
少女の目の端から涙が流れた。
「ごっ、お゛っ――! お゛っ、ん、ごっお゛、お゛っ……!?」
だというのに――次の瞬間、少女の腰はがくがくと揺れだし、股からは淫靡な汁を流して濡れてしまっていた。度重なる『調教』によって窒息の苦しみと性的快感を結び付けられてしまっていたがゆえに、ふっと意識が遠のく時の酩酊感と脳が壊れそうな死の寸前の苦痛に被虐的な悦楽を覚えてしまう。
「んっ――ん゛う……! うっ、ぶっ……!」
どこかおかしい色の光を瞳に宿しながら少女は男のペニスを喉奥深くまでずっぽりと咥えて、その狼藉を受け入れた。口の隙間から溢れた胃液混じりの涎が顎と胸元を汚し、股から漏れ出た愛液が地面にぼたぼたと垂れた。
「んうっ――んっ、ふ――ふぅ、んん――!」
苦しさのあまり、全身の筋肉が緊張した後ふっと弛緩して――緩んだ尿道からちょろちょろと尿が漏れ出て失禁してしまう。――またお漏らしをしたとわかったらからかわれてしまうんだ……そんな想像で身体が熱くなって、頭がふわふわとしたおかしな気分になってしまうのが止められなかった。
「ん――んふぅ……んぶっ……んぐう、う……っ!!」
その酩酊感のもたらす衝動のままに、男の肉竿に唇と頬を窄めて吸い付き、裏筋を舐め回し、喉奥で先端を咥え込んで奉仕し続けた。
「はあ……いい、すげえいい気持ちいい喉マンコだ。はあ、出すから飲んでね……!」
男の腰が一層押し付けられて、喉奥をペニスの先がより深く抉った。
「お゛っ、ごっ、おう゛っ……!? ごぐっ……う、ぐっ……!!」
びゅくびゅくと吐き出された粘ついた白濁液を健気に少女は飲み下す。胃の中に男の精液が注ぎ込まれた。青臭い精臭が鼻に抜ける。
「んっ――んぐっ……うっ、ぐうっ……んじゅ、んじゅるっ……!」
逞しい量の精液を音を立てながら少女が飲み下していく。逆流した己の胃液と混じりひどい味の増した精液を吸い上げて、なんとか飲み干した。
そこまでは――耐えられたのだ。
「はあ……喉マンコすげえよかったあー……あー、催してきたからこのまま出すね」
「……っ……!?」
一体、何をいっているのか、酸欠と酩酊感で眩んだ頭ではわからなかった。遅れて理解し、信じられないと驚きで目を見開いて男を見つめるも、少女の頭を掴む男の手は離れない。
そして――男の放った粘り気のない温かな液体が遠慮容赦なく少女の口内へじょろじょろと注がれた。
「ん――ん゛ううう゛ぅぅぅ――っ……!?」
さすがの少女も悲鳴を上げた。口内に流し込まれた液体のせいで上げた悲鳴はくぐもっていた。
「あー……射精した後に小便すると射精が続いてるみたいで気持ちいいー……」
男がうっとりとした様子で少女の口を小便器として使う。酒をたらふく飲んだ後だから余計に排出される尿の量は多かった。
「お゛っ……ぼ……っ!?」
舌に雑味と塩気、濃い臭気――アンモニア臭が鼻に抜けた。液体に口を塞がれて溺れそうになる。
「おっ……お゛っ……っ!! お゛……ん゛っ、ぐうっ……ん、んぐ……!」
溺れないように少女は注がれる男の小水を飲み込まざるをえなかった。己の口と喉と胃を小便器として使われる、人として扱われない行いを文字通り飲み込まされた。
「ん゛っ――んぐっ……! ん゛う…………ふっ……!」
しかし飲む量よりも注がれる量のほうが多い。あっという間に口の中に溜め込んでしまった。
「ん――ん、ぶうっ――!?」
飲みきれずに口内に溜め込んでしまった尿が口端から吹き出す。鼻からも吹き出してしまった。少女の秀麗な顔が崩れたことが可笑しかったのか、男がゲラゲラと嗜虐的に笑った。
「うーっと……」
ようやく放尿が終わり、少女の口から男のペニスが引き抜かれる。尿切れをよくするために、最後は竿を振るようにして引き抜かれた。砲身が少女の顔にびたりと当たり、汚れを落とすため柔らかな頬と鼻先に肉棹を擦り付けられた。
「うっ……え……! げっ、え゛、ええ、えぇぇ……っ……!」
少女が身を折って、胃の中身を吐き出した。
食事をしない少女の胃の中に内容物はなかったが、ゆえに男に飲まされた白濁液と尿がそのまま吐き出された。
「けほっ……げほ……っ!」
身を折りながら少女は咳き込む。苦しさで涙が溢れ出た。
「うわっ、吐いてんじゃん。せっかく飲ませてあげたのに」
不服そうな声を上げる男。
「ごめんなさい! ごめんなさい……っ!」
理不尽な怒りだったが、気弱な少女は人に高圧的に出られると萎縮し謝ってしまう。
「――っ……!?」
頭を掴まれて、無理やり顔を上げさせられる。
ぱあん――と頬に衝撃。
「……っ……!?」
男に平手で打たれたのだと理解したのは、遅れて頬が痛みだし熱を持ち始めてからだった。
「ねえ、ズボン汚れたんだけど」
男の口の形は笑っていたが、彼を怒らせたり気に食わないことをすればまた同じ目に合わせるという暴力の予感を感じさせた。
「ひっ……! ごめんなさい……! 汚してしまってごめんなさい……!」
理不尽に対して少女は抗うという意思もそれを躱す器用さも持ち合わせていなかった。正しさを主張したり貫ける強さなどなかった。少女は無力で、理不尽を前にして堪え忍ぶことしかできない存在だった。ただひたすらに謝る。
ゆえに結果は知れていた。男が行う理不尽を少女はひたすら受け止めるしかない。
「ひうっ――!?」
男がしゃがみ込み、無造作に少女の股間に手をやる。
「こんなに飛び出るようなるまで咥え込んだんだ? 可愛い顔してやるね。まじでオナホみたいじゃん」
グニグニと飛び出た子宮肉を捏ね回す。
「ひっ……あっ……!」
「感じてるの?」
「は、い……」
「すごい変態生オナホちゃんだねえ」
男は少女を言葉でも嬲りながら、敏感な子宮肉を弄ぶ。その狼藉に悶える少女。
「じゃあ言ってよ。おちんぽ様で使い古しの卑しい生オナホマンコを犯してくださいって」
「……っ……!?」
「言えるよね? これだけ使い込まれた中古オナホオマンコなんだからさあ」
男はそういいながら、指でにちにちと粘液で濡れた少女の子宮口を弄る。
「あっ……ああぁっ――!」
かあっと少女の身体が芯から熱くなった。意思とは反対に身体の自制が効かなくなった。
――もう己の身体はひどいことをされても悦ぶように作り変えられた堕落した身なのだと、熱を持った性器がナカを埋めて欲しいと暴れるように疼き、とめどなく溢れ出す粘り気のある分泌液が雄を求めているのだと理解させられてしまう。
「…………お……おちんぽ様で、犯してください……使い古しの、卑しい生オナホマンコを犯してください……」
声を震わせながら、屈辱的な言葉を自ら口にした。
「いいよ。よく言えました」
「あ――あああぁぁ……っ……!?」
男は少女を押し倒すと、子宮肉を掴み、その口に己のペニスを挿入した。
「ひあ――あ……っ!」
男が腰を突き入れると、挿入の勢いで飛び出ていた子宮肉が少女の腹の中に戻ってしまう。少女の腹が内側から突き上げられてぼこりと山のように膨らんだ。
「ひっ――ひう、うううぅぅぅっ――!?」
悲鳴を上げながら、少女は身体を仰け反らせる。挿入されただけで達してしまった。内側に入り込んだ雄にびくんびくんと痙攣する雌肉が絡みつき、媚びたように締め付ける。
「あっ……ひっ……ひあ、あっ、あぁ……!」
男がピストン運動する度に、ペニスを喰いしめた子宮が腹から引きずり出されたり、腹の中に戻されたりする。正常な人間ならば痛みと苦しみしかない筈のその動きですら少女にとっては快楽だった。
それはひどい行為だったが、同時にどうしようもないほどの充足感を少女に齎した。
「可愛い声でちんぽとかマンコとか言われると興奮するわ。気持ちよかったらおちんぽ大好き、おまんこ気持ちいいって言うんだよー?」
「あっ……ひぅっ……! あぁ……気持ちいい……おちんぽ様、きもちいいです……」
「そんなにちんぽ好き?」
「はい……好きです……おちんぽ様好きです……おちんぽ様気持ちいい……おまんこ気持ちいい……ぃ……」
「そっかあーじゃあオナホ子宮に精液コキ捨ててあげるね」
男の手が飛び出た子宮肉を掴んで握りしめながら中に挿入する陰茎を動かした。性処理道具を用いるのと変わらぬ挙動で少女の子宮を使う。一層強まるモノ扱いの律動。
「あ゛……っ! お゛っ、お゛、おおぉ……!」
己の子宮が熱く、燃え上がったかと錯覚するほどの刺激と衝撃に目が裏返る。
こんな形でも人との関わりに飢えた身は喜びで満たされて――歪んだ形で齎される充足感に己の堕落を突きつけられて打ちのめされる。
「はあー、いいわあー……子宮ごと犯せるとか使い込みすぎてガバガバなんじゃないかと思ったけどめっちゃ咥え込んでるわ。オナホマンコちゃんいいわー」
男はうっとりと陶酔したように言いながら、しかし容赦なく地面に押し倒した少女の膝を抱え込んで折り曲げ、結合部を見える体勢で犯していった。
「あっ、あっあ……! あっ、ああ、ああぁ――!?」
地面と挟んでプレスするように、小柄な少女の臀部に骨盤を押し付けて犯していく。獣が獲物を食らい咀嚼するようなぐちょぐちょという濡れた音が結合部よりひっきりなしに聞こえた。
「あー出る。出すよ……! ちゃんと受け止めてね!」
「お――っ、あっ、あおおおぉぉ……!?」
そして――少女の子宮の中に男は射精した。二度目であろうと粘度の高い精液がどぷどぷと子宮内にへばり付き、出された精液がたっぷりと少女の子宮を膨ませて、腹を張らせた。
「あ――はぁ……あ、あ……ぁ……っ……!」
あまりの衝撃に少女は言葉も出せず、びくびくと快楽の荒波に身を委ねるよりなかった。
「こんな身体じゃもう子供なんかできないだろうけど、いくら中出しされても子供ができないなら生でヤリ放題じゃん。楽しもうね」
男は馴れ馴れしく少女の肩を組み、少女を傷つける発言をする。
「………………はい……」
力のない目でそれを許諾する少女。
もう自分はまともではないとわかっていたし、そのつもりだったが――それでもそれを突きつけられることに、少なからず少女は傷ついた。
そんな風にまだ人にまともに人として扱って貰えることを期待していた己の浅ましさを突きつけられて、そんな自分の醜さに傷ついた。
「きゃっ――!?」
男が少女の身体をひっくり返して四つん這いにさせる。
「今度はこっちにしようかなあ」
男の手がさわさわと少女の小ぶりな尻を撫でる。
少女の尻を撫でながら、尻臀の間にある穴を男の指がかすめた。
「……っ……!」
息を呑む少女。男は少女の穴という穴を犯すつもりらしい。
触れられて反射的にきゅっと絞まって動いてしまった少女の肛肉を見て男が笑ったのがわかった。
「いいよね? こっちも経験あるんでしょ?」
「はい……お尻も、経験済みです……」
ひどい諦念と共に少女は告白する。
「そりゃこんなに縦割れになって肛門の周り膨らんでるぐらいだからアナル経験あるよねえーお尻もおまんこなんだね」
「……はい…………お尻も……おまんこです……お使いください……」
少女は涙を流しながら声を震わせる。それが辱めを受けているがゆえなのか、そんな扱いを受けようが身体の疼きに耐えられない自分自身への情けなさゆえなのか、あるいはその両方か。恥辱と情けなさでぎゅっと唇を噛んで俯いた。
「ほら、ちゃんと見えるようにお尻上げて?」
「……う、あ…………」
少女は涙を流しながら男に言われた通り四つん這いとなり誘うように腰を突き出し尻を上げた。小柄な少女の小ぶりな尻が突き出される。
「ああっ……!?」
男が少女の尻臀を掴み、その間にある菊座を開いた。
男に指摘された通り少女のアナルもまた正常な形ではなく、括約筋が伸びて穴が縦に割れており、穴の周囲の肉がぷくりと盛り上がっている。相当使い込まれて『慣れた』様子だった。
「は、あ゛ぁあっ……!?」
男が指にぐっと力を入れて、ぐっぽりと開かれる少女の不浄の門。アナル皺まで開かされて男の目の前で呼吸する魚の口のように、はくはくと痙攣する穴を男はじぃっと視姦する。
恥ずかしさのあまり少女は言葉を失い、顔を紅潮させた。
「なあ、何回男とヤッた?」
「もう……覚えてません……あああぁっ――!?」
煮え切らない少女を促すべく、男が尻穴を開く指の力を込めたり緩めたりを繰り返し強制的に肛門をクパクパと開閉させる。
「覚えてないっていうかさ、言いたくないだけだよね? 誤魔化しても駄目。ちゃんと言って?」
「……っ……!」
お尻の穴を開かされて、それを見られながら、性経験を告白するなど、死にたくなるほど恥ずかしい――なのに痙攣するのが止まない。身体が期待していくのを止められないのだ。子宮までが疼いて、注ぎ入れられた精液を吐き出していく。
「見られて興奮してるの?」
「……はい…………お尻の穴を見られて、恥ずかしくて……興奮しています……」
抵抗する意思を持たない少女はマゾとしては従順で恭順な奴隷だった。
絶世の美少女が引くほど身体を開発されて使い込まれている。しかし同時にそんな自分を恥に思い、汚されようともどこか捨てきれぬ品のようなものがあった。そこに男は倒錯したものを感じてしまいひどく興奮していた。新雪に足跡をつけるのも面白いが、こんな少女を苛め抜いてマゾだとわからせてやるのも面白いと思った。
男はおもむろに少女の菊座に指を挿入した。
「は……お゛あ゛ぁ……っ……!?」
びくんと背筋を逸らして呻く少女。
しかし男は少女の叫び声に構わず、ずぼずぼと指を抜き差しして括約筋を刺激するように動かす。
「なあ、今まで男にハメられた経歴全部答えなよ。ちゃんと答えたらケツマンにもっとぶっといモノ挿れてやるよ」
男は嗜虐的にそういい、小刻みに指を動かし少女の不浄の入り口を刺激する。動かす男の指に肛肉が窄まり吸い付き、引っ張られて伸び縮みした。
「あ、お……おぉ……ッ……」
びくびくと悶える少女。子宮から止めどなく注がれた精液を吐き出しながら身体を震わせた。
「最初は……病気の男の人でした……っ! 結核で、もう長くないから……最後に女を知りたいからといって……!」
「何そいつ同情詐欺でヤリ逃げしたのかよ」
「嘘じゃなく、本当に病気で……は、あおぁっ――!?」
少女の弁明が気に食わなかったのか、男はおもむろに穴に入る指を二本に増やした。
「そういうサナトリウム文学もどきはいいからさ。次行こ?」
「あっ……あッ、あぁ……!?」
慄く少女の反応とは反対に男の指を難なく飲み込んでいく少女の穴。中で指を折り曲げられて腸壁越しに膣と子宮側を刺激される。
「ああぁっ……あっ……!?」
がくがくと崩れそうな膝を突っぱねて踏みとどまったが、身体が浅ましい歓びに震えるのを抑えきれなかった。
「次は男の子でした……お姉ちゃんみたいだっていってたのに、突然抱きついてきて……おちんちんがムズムズするからっていって、お父さんと女中さんがしていたようにハメたいといってきて……」
「親父の不倫現場覗き見してた、マセた雄ガキにヤられたんだね」
「はい……服を捲られて……無理やりおちんちんをハメられました……おまんこもお尻も口も、全部犯されました……」
「クソガキの精力すげえな」
「その後、手足を縛られて、おまんことお尻の中にいっぱいものを詰め込まれました……」
「何入れられたの?」
「玉蒟蒻と大根です……おまんことお尻の中に玉蒟蒻をいっぱい詰め込まれて、大根で栓をされました……
その後、中のモノを出すようにいわれて……でも蒟蒻が奥まで入り込んでしまって、何度イキんでも中から出なくて……排泄しようとおまんことお尻の穴がヒクつく様子を、沢山沢山見られました……」
「うわあ……いい趣味してんなぁそのガキ。将来有望じゃん」
「その次は復員兵の方でした……戦争から帰っても家族はいないし仕事もないし誰も相手してくれないから、相手をしてくれといわれました……」
「は、復員兵? え、あんた一体幾つなん……」
さすがに男は戸惑っていたが、狂った女の戯言として流してくれた。
「ずっとお風呂に入ってない垢だらけのおちんちんを、舐めて綺麗にするようにいわれました……おちんちんの皮を剥いたら白い垢で覆われていて、口に含んで唾液でふやかして舐めました……垢だらけのおちんちんを口の中に入れられて舌に擦りつけられて垢を全部削ぎ落として食べて綺麗にするようにいわれました」
「うわーきつい」
「それから首を絞められながら、おちんちんをハメられました……窒息させながらハメると、おまんこの締まりが良くなるからといって……お前の緩いおまんこも良くなるといわれました……首を締められて、苦しいのに、気持ちよくなってしまって、イッてしまいました……」
「サディスト過ぎて引くなあ……」
「ヤリまくりだねえー」
「……はい……」
「でもひどいことされても気持ちよくなっちゃうんだ?」
「はい…………おまんこ馬鹿になっちゃってるから……拒めないんです……」
「いいよ。おまんこ全部馬鹿にしてあげる」
男が掴んだ少女の尻肉を開き――菊座に自らの陰茎を挿入を果たした。
「はっ、う……っ、お、あ、あぁ――っ……!?」
太い肉棹がみちみちと後孔に入り込み、少女の括約筋を目一杯に開かせる。結腸にまで届きそうな勢いで腹の中に入り込まれる。内臓を突き上げられて、息もできなくなるほどの衝撃。
「おっ……あ゛っ……あっ、お、お……っ!」
そのままずるずると男の太い陰茎が引き抜かれていく、窄まった括約筋がその動きに引っ張られていく――脱肛したかと勘違いする程強く引きずられる。排泄欲を刺激するようなアナルへの刺激は雁首で引っ掛かり、止まった。
「あ――あおっ、おぉ……!」
しかし再び挿入される。結腸まで突き入れられる衝撃と引き抜かれる快楽との繰り返しに、狂うほど乱される。
「あぁ――ああぁ……っ……!!」
少女は菊座に挿入されながら、飛び出た子宮肉をペニスのように扱かれた。アナルと子宮への同時刺激――過激な責めに視界が眩んでチカチカと明滅し、悲鳴を上げた。
「なんかこうやって子宮扱いてるとちんぽみたいだな……精液吐いてるし」
複雑そうな顔をする男だが、子宮肉を扱く手は止めない。
「お゛っ……あ゛……っ! あっ、あおっ……はあ、あン……っ!!」
――異様な性行為でありながらも、少女は快楽を得ていた。髪を振り乱し、背筋を反らす。
胎内より飛び出した子宮肉がぷらぷらと揺れ動き、その口からナカに注がれた精液をぶぴゅぶぴゅと吐いていく。その様子は陰茎が精液を垂れ流す様子に似ていた。その無様さがおかしみを誘ったのか男が笑い声を上げた。
「ははっ、こんなんじゃもうまともな人間として生きるの無理だよね。一生オナホとして生きるしかないじゃん」
「……っ……!」
奇しくも男の言う通り、少女はもうまともな人間ではなかった。
だが男が物として辱めて貶めている少女は、逆に言えば貶められるだけの人間性をまだ有していたのであった。そうして貶められる程度にはまだ人間なのだった。
ひどく哀切な想いに少女は囚われるも――出口の見えないその懊悩は中断される。おもむろに男が少女の首に腕を回し、絞め落としにかかってきたからだ。上体を無理やり上げさせられて気道が締まり、呼吸が止まる。
「かっ――はっ……!!」
「好きなんだよね? 首を絞められながらヤられるの」
返答の代わりに、喜ぶように少女のナカが締まり、尿道が緩んでちょろっと尿が漏れ出た。その様子は犬が興奮のあまり失禁する様子に似ていた。
「あ゛っ、あ゛お゛っ……!! お、おほ、おぉ……!!」
酸欠の苦しみとそれによって生まれる異常快楽――人間性と尊厳を踏みにじられる堕ちた所でのみ得られる堕落した快感――ぎゅうっと男のモノを締める肛門括約筋が引き絞られた。
「ほらっ、気持ちよければ何ていうか教えたよね!?」
「あっ、きもひい……です……」
「違うだろ! おちんぽ様大好き、ケツマン気持ちいい、だろうが! 覚えが悪いな!」
ぐっと首に掛けた男の肘が更に締まった。少女の顔が限界まで真っ赤になり――鬱血していった。遠のく意識に、死に近づく快楽。
「あ゛っ……ひっ! ひぃっ……おちんぽ様好き……ケツマン気持ちいいです……! 気持ちいい……ケツマンきもちいい……おちんぽ様すきぃ……! すきぃ……!」
口から涎を垂らしながら、発狂状態で少女は喘ぐ。
快楽に酔いしれ、溺れる。こんな人として扱われないただ性欲を満たすだけの道具として使われている。愛のない行為なのに、快楽を感じて、それに溺れて気持ちよくなっている。
馬鹿みたいに卑猥な言葉を叫んで喘ぎ狂っている己を、少女の中のもう一人の自分が他人事のように眺めていた。
――こんな自分など壊れてしまえばいいのに。狂いながらも狂いきれない部分で少女は思う。
消えてしまいたい――と、願う。
少女の運命は変わらない。
生前もそうだった。
生が選べないのであれば、その死後も選ぶことはできないのだ。それが少女がその人生の中で得た真理であり、これからも変わらぬ筈の事実であった。
「ん? どうした?」
「にげ……て……」
「あ?」
突如――男の視界が目隠し布で遮られた。
「…………………………」
「…………………………」
少女達の周りには闇が取り囲み、蠢いていた。
異変に気付いた男が自らの身体を触れてきたものに慄き、叫ぶも、もう手遅れだった。
形のない闇が形を取ろうとして崩れて蠢く影の群れはその包囲網を狭め――次々と男に手を伸ばし掴んだ。
それは形が崩れた人のできそこない達だった。それらが影となり壁となり周りを囲んで連なっていたのだ。
無数の溶けた屍肉の群れは男を捕食するように取り囲み、融合するように蠢きながら取り込んでいった。白い屍肉によって作られた亡者の海の中に男が埋もれていく。
「………………」
無数の『同族』に取り囲まれて、やがて溶けていきカタチを失っていく男の姿を、少女は見ていた。
「…………」
――少女の胸の内に悲しみが去来した。
見上げた空は赤く、そして白い地平が延々と広がっている。
神隠しの異界。
少女が永遠にそこに縛り付けられ、もはやそこにしか帰ることしかできない処。今となっては少女の郷となった人でなきものの故郷、人でなくなったものの故郷が。
もはやこの世界以外に少女の居場所はなかった。
人をその邂逅で攫い、新たな犠牲者とするのが、今の少女の役目だった。
人を攫う神を慰撫するために、その眷属を増やすために、人を攫い、そうしてその物語を人々の中に撒くのが少女の役割だった。
そして永劫に近い長い時からすれば、一瞬に近い、人との邂逅は終わった。
「…………ごめん、なさい……」
再び虚ろに消え行く己の意識の中で、少女は赤い空の下で涙した。
あとがき
この話は空あやハード和姦より前に着手してたんですが完成したのは向こうが先になったので、話の順番が前後してます。この話だけでも読めますがこの話だけだと後味が悪いままなので、空あや和姦を読むと少し救いがあるかもしれません。
逆にいえばあの話で多少は救われるからこそ、この話では徹底してひどいことをするようになったともいえます(ひどい)
当初はここまでひどいことする気はなかった……あやめちゃん、薄幸のヒロインなせいか予想以上に可哀想なエロが似合ってしまったせいで……(薄幸内気ロリは陵辱向き!!)
清楚な子に卑語いわせるとギャップ萌えで興奮するし、寝取られ嗜好のせいでヒロインが非処女だとグッとくるせいで……やりすぎた。自分の性癖に素直になりすぎてしまった。
後半の男はモブ男といいつつも1巻冒頭の『現代都市伝説考』に出てきたM君です。M君のMはmobのMだった…? まさかこんな変態小説の竿役で使われるとは思うまい(苦笑)
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